私の好きなバンドにKILLING TIMEがある。
リーダーの板倉文を筆頭に、清水一登、斉藤ネコ、Ma*To、whacho、メッケン、青山純という編成で、80年代に活躍した究極のひまつぶし(=KILLING TIME)バンドなのだが、21世紀に入ってから突然の再結成を果たし、特に昨年あたりから月一で都内のライブハウス等で精力的なライブ活動を続けている老舗変拍子バンドである。
80年代は一度しか彼らのステージを見たことがなく、その後はもっぱらCDで聞くだけの欲求不満状態だったのだが、ふたたび、彼らのステージに触れることができる感動はとても大きい。一筋縄ではいかない変拍子リズムとおどけたような愛らしいメロディー、そして絶妙なコードワークが交じり合ったなんともいえない不思議なサウンドそれが彼らのサウンドの魅力であります。
実は本日(3/12)、東京・高円寺にあるJIROKICHIというライブハウスで彼らのライブがあったので観戦してきた。再結成したといっても、これまではほとんどメンバーの誰か一人が欠けるという状況で、その都度ゲストを迎えてライブを行ってきた彼ら。昨年秋に一度だけフルメンバーが揃うという奇跡的な一夜があったが、その後はまたゲストで補う編成が続いていました。
今回は当初、再びのフルメンバーという触れ込みだったのだが、残念ながらドラムスの青山氏が土壇場にきての欠場。ここ最近のステージをフォローしてきたオイラー小林氏が代打出場となった。私は個人的に青山さんのタイトなドラムスが好きで、他のアンサンブルメンバーがどちらかといえば横ノリの演奏になりがちな分、きっちりとリズムのアクセントを刻み、見事なメリハリを利かせたアンサンブルに締める青山ドラムでのライブ演奏が好きなんですね。
まあ、そういったこともあり、多少のがっかり感を持ちながらも、演奏がスタートするや、その杞憂はいきなりふっとんだ。なんか、すごくかっこいいのだ。清水さんのピアノがいつもにもまして歯切れよく突っ走る。控えめながら無駄のないドラムスワークと野太いベースラインがうなるようにグルーヴを作り上げ、ネコさんのヴァイオリンもコシの入った流麗な旋律がリズムにうまくからみつく。アンサンブルは見事に勢いをなし、ギターのカッティングやパーカッションの味付けもとても小気味よくサウンドにアクセントをつけている。
とってもかっこいいステージだったのです。気がつくと終始、体が揺さぶれていた私。新曲も2曲登場したせいか、いつもより長めのステージとなり、最初から最後まで息つく暇も与えず、見事にかっこいい演奏が続いたのでした。ゲストで登場した紅一点ボーカルの小川美潮嬢、築地の魚市場を彷彿とさせる見事なボイスパフォーマンスを披露した福岡ユタカ氏の参加もサウンドに見事な彩りを与えていました。
現在のところ、都内でのライブステージのみとなっているのがとてももったいないくらい、非常に素敵なKILLING TIME体験。今後も是非続けて下さることを祈っています。いやあ、幸せな夜でした。
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