2008年3月6日木曜日

ラジオドラマの夕べ

私がラジオを習慣的に聞き始めたのは、中学生になったばかりの頃だったと思う。
当時、ウィークデーに、TBSラジオで「夜はともだち」(通称:ヨルトモ)という夜9時~12時までの番組があって、学校の友人の間で評判になっているのを知り、聞き始めたのがきっかけでした。DJは小島一慶氏だったかな?番組内に10分から30分くらいのコーナー番組がいくつもあるのですが、その中にはタモリさんの番組や伝説のスネークマンショー、そして、「夜のミステリー」というラジオドラマなど、今でも再び聞いてみたいと思うものがてんこ盛りで、受験勉強がおろそかになるのもそっちのけで(苦笑)、毎晩食い入るように聞き続けることになるのでした。

聞き続けていくうちに、他の放送局の番組も気になってきます。そうして出会ったのが、ニッポン放送の「大入りダイヤル宵の口ワイド」。完全に「夜とも」のウラ番組だったのですが、その中ではじめて耳にしたのが「夜のドラマハウス」。10分枠のショートショートを扱うラジオドラマで、これがですねぇ、すごくツボにはまってしまったんですね。毎週一つのテーマを元にドラマが繰り広げられるんですが、そのテーマになるのが当時のヒット曲で、曲名や歌詞などから自由に発想して作られた短編が毎週(月~金)5本ずつ放送されるのです。正味5分ちょっとのドラマなのですが、その中にも起承転結がきちっと盛り込まれていて、ラストのどんでん落ちがとても印象的なドラマでした。(ジングルに使用されたテーマ曲も効果的でした)

この番組、当時かなり人気を博したせいか、番組枠で人気作品が何度か再放送されたり、テーマ曲を歌った歌手がラジオドラマに登場したりすることもあったりして、短いながらもとても内容の充実した番組でした。その後の放送作家さんの登竜門にもなったという話も聞くこの番組は、70年代後半から80年代前半にかけて人気を博しました。(最後の方は私も知らないうちにいつの間にか終わっていたという感じですが)

その人気も手伝ってか、ドラマのシナリオを記録した番組本も4冊ほど出版され、先日、自宅の押入れから久しぶりに出てまいりました。いやあ、懐かしい。活字とはいえ、当時聞いたラジオの雰囲気が一挙に戻ってきました。 4冊しか出版されなかったけど、放送された作品はこの何十倍あったと思うので、もっと記録として残していただきたかった・・・。

この宵の口ワイドの枠内には、もう一つ別のラジオドラマがあり、それは11時半くらいから10分枠で放送されていた「キリンラジオ劇場スペースロマン」。こちらは大体10~20回くらいの連続ものとして、主にマンガや小説などを原作に制作されていたと思います。「スペースロマン」というくらいで、SF系が多かったかな?ちょっと細かい記憶が薄れてしまったのがとっても残念ですが、時には「エースをねらえ!」とか「銀河鉄道999」とか当時の人気アニメ作品も取り上げられていたと記憶しています。

そして、これらのラジオドラマからその後の声優ブームが起きたといってもいいくらい、いろんな声優さんにもスポットが当たりだしたのもこの頃。今も第一線で活躍する声優さんもこの時にすでに多数いました。野沢雅子さんや神谷明さんとか、小原乃梨子さん、戸田恵子さん等々、知らず知らずに声優さんのことに詳しくなったりもして(別にアニヲタではなかったけど)。当時は、「宇宙戦艦ヤマト」の森雪役の麻上洋子さんがとても好きでしたねぇ。現在も変わらず活躍されているのでしょうかね?また彼女の声を聞いてみたいな。

そんな体験を経て、その後FMに舞台を移しながらもラジオドラマ番組はついつい耳にしてしまう私が形成されてしまったわけです。そうそう、NHK-FMの「青春アドベンチャー」は今でも放送されていますね。時々思い出したように耳にしていますが、ラジオドラマはリスナーが自由に想像しながら聞けるところが素敵です。特に夜の時間帯、まわりがひっそりと静まった頃に耳にするのがいいですね。

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