この時期、学校では卒業式シーズンだ。
学生を卒業してから、もう何十年経つことか。もうイメージの中の「卒業式」しか残っていない。
特に桜がひらひらと舞う春の陽射しに包まれた校庭のシーンとか、ドラマや映画の映像の中の美しい光景が頭の中に残っていて、現実の記憶はとっくに上書きされてしまい、美化されてしまっている、そんな感じがします。
私が若い頃に大好きだったアニメに「めぞん一刻」というのがある。主人公の五代裕作という浪人生が住むアパートで、後に恋心を抱くことになる管理人、音無響子と出会うところから話ははじまるのだが、その出会いのシーンが春。そして、紆余曲折あって、ハッピーエンドのラストシーンが再びの春。いずれも印象的な桜舞い散る美しい春の陽光に包まれたシーン。春だけでなく、四季おりおりの季節感が印象的に盛り込まれた日常を描いた作品だったため、どの季節も美しく描かれていて、その世界感にものすごい憧れがありました。それゆえ、春というとあの作品の中の桜のシーンが瞬間的に自分の中に浮かぶわけですね。
それと、最近、桜の季節を歌ったヒット曲が多い。そしてそのPVの中の桜の美しいシーンがとても印象的だ。曲のサウンドとともにその映像のイメージは自分の中に刷り込まれ、桜の季節は私の中でどんどん美化されていくのだ。
学生の頃は、後々花粉症に苦しめられるなど、想像などしなかったが、現在の春の季節は、花粉症に苦しむ人々という当時とは180度違う光景が定着しつつあり、なんともやりきれない。現代人が花粉症から解放される日はやってくるのだろうか?と外出するたびに思う今日この頃である。
思い出のアニメ「めぞん一刻」のテーマ曲だった春らしい「悲しみよこんにちは」(斉藤由貴)と「陽だまり」(村下孝蔵)はとても印象的に私の中に残っている。なんかただのアニメヲタさんみたいな感じになってきたなぁ・・・。
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